お知らせ

県民の皆さまへ 2021年8月11日

新型コロナワクチン接種を迷われている 妊娠、授乳中もしくはこれから妊娠を考えられている皆様へ

新型コロナウイルス感染症の流行により、たくさんの方が罹患し、亡くなられています。
妊婦が新型コロナウイルスに罹患した場合、非妊婦に比べ重症化しやすく、また早産、妊娠合併症、胎児
への悪影響のリスクが高まります。
現時点において、新型コロナウイルス感染症の唯一根本的な対策が新型コロナワクチン(メッセンジャ
ーRNA ワクチン)です。ニュースなどでご存じの方も多いと思いますが、新型コロナワクチン接種によ
り罹患率の減少、重症化率の減少が確認されています。国内の予防接種を進めているのはこうした根拠
(エビデンス)に基づいています。
厚生労働省のお知らせや学会からの提言にあるように、妊娠中、授乳中、妊娠計画中、不妊治療中の方
も新型コロナウイルスワクチン接種が可能です。
新型コロナワクチンワクチンが妊娠、母乳、生殖器に悪影響を及ぼすという報告はなく、米国の 3 万 5
千人規模の研究で、胎児や出産への影響は認められませんでした。
新型コロナワクチンのために妊娠のタイミングを変更する必要はありません。
御心配な方には妊娠から妊娠 12 週までの接種を避けることをお話しすることがありますが、この時期
に新型コロナワクチン接種してもワクチンの影響により胎児に異常が発生するという報告はなく、接種
後に妊娠がわかった場合にも悪影響を及ぼすという報告はありません。
むしろ、妊娠中に新型コロナワクチン接種を受けた方の臍帯血や、授乳中に接種を受けた方の母乳に抗
体があることがわかっています。海外ではこの抗体がこどもを守る効果があると報告されています。
一方で新型コロナワクチン接種が早産、流産、不妊の原因になるといったデマが SNS 等で拡散されて
いますので、こうした誤報に惑わされないことを願ってやみません。
大切な機会ですので、正しい知識(別紙 1)に基づいて、おひとりおひとりが自分の問題として、よく
考えて判断されることを望みます。
ご質問やご心配のある方は、ひとりで悩まずに、産科担当医まで直接ご相談いただくか、お住いの市町
の「新型コロナウイルスワクチンコールセンター(別紙2)」にお問い合わせください。

静岡県産婦人科医会 会長 古川雄一
静岡産科婦人科学会 会長 伊東宏晃

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